B型肝炎ワクチンについて

平成28年10月より、B型肝炎ワクチンが定期接種となり,0歳のお子さんに無料で接種できるようになりました。標準的な打ち方は、生後2ヶ月から接種を開始し、4週以上の間隔で2回目を、2回目から4-5ヶ月あけて3回目を接種します。

B型肝炎ウイルスは感染力が強く、現在、日本における感染者は国民の約1%(130万-150万人)と推定されています。血液だけでなく、唾液や汗や涙などからも感染することがあります。出産時の母から子への感染は積極的な予防策がとられるようになって激減しましたが、出生後、家族内の感染や保育園などの施設内での感染、さらには成人での性行為による感染などが問題になっています。

B型肝炎は慢性化すると肝硬変や肝癌になっていくことがあります。特に、乳幼児期に感染するとウイルスが肝臓に住みついた状態(キャリア)になり、慢性化しやすいので、早い時期にワクチンで守ってあげることが大切です。

このワクチンは副反応も少なく、海外の報告では、20年以上の長期にわたり予防効果があるとされています。1歳以上のお子さんも、任意接種になりますが何歳でも打つことができます。積極的に接種されることをおすすめいたします。